はじめに断っておきますが、プリンセス駅伝 岡本選手のフラフラ走行、飯田選手の四つん這いタスキ渡しの
2つのトラブルの件に関して、私のスタンスは賛成でも、否定でもないです!
私が何を言っても外部の関係ない人間なので、無責任ですし、本人たちからすれば余計なお世話になってしまうので
何かを批判することはありませんが、
バスケットボール経験のある私は、今回のプリンセス駅伝を見て、スラムダンクの桜木花道選手を思い出してしまったので、
そのことについて、ちょっと書いてみたいと思います♪
目次
第4回 プリンセス駅伝 2018 で何が起きたのか?
2018年10月21日(日)に福岡県宗像市と福津市で行われた、
第4回 プリンセス駅伝 2018 in宗像・福津で
2つの衝撃的な映像がテレビに放映されてしまいましたね・・・
トラブル① 飯田選手の四つん這いタスキ渡し まとめ
1つ目の衝撃的な映像は、2区を走った岩谷産業の飯田怜選手!
2区→3区の中継所まで、残り200m手前の地点から突然走れなくなってしまいました。
走るどころか歩くこともできずに、四つん這いで進むのが限界な状態に・・・
レース後に、全治3‐4か月の右脛骨(けいこつ)の骨折が判明しているので、
もしかしたらこの時点で骨折があったのかもしれません。(骨折のタイミングは明らかになっていません)
飯田選手は、それでも近寄ってきた審判員に対し、「必ず中継所まで進む」意思表示をし
両膝を出血しながらも四つん這いで、這いつくばり前へ進み、なんとかタスキを繋ぎました。
女子駅伝
岩谷産業の第2区・飯田怜(19)が残り約200mで走ることができなくなり、四つんばいになって第2中継所の勝浦浜を目指すアクシデント参加27位チーム中最下位となったが、そこから一丸となって盛り返し、チームは21位でフィニッシュhttps://t.co/nwhvZ01gIGpic.twitter.com/85YuSBYwfq
— ༼≖ɷ≖༽ く寿司 🐋 (@SushiCujira) 2018年10月21日
トラブル② 岡本選手のフラフラ走行→棄権 まとめ
2つ目は、3区を走っていた三井住友海上の岡本春美選手!
日差しが強く、気温も上がってきた影響か、先頭効果もあり快調だった走りから
突然、脱水気味の症状になり、コースが分からなくなるほどフラフラで危険な状態に、
しばらくコースを逆走したりしながらもフラフラと走り続けるも、
先頭を走っていたこともあり、すぐ後方の車から降りてきた審判長によって
生命の危険があるという判断が下され、審判長としての権限で岡本選手は棄権となりました。
しかし、岡本選手はそのままコース横に倒れ込んで起き上がることができず
運ばれるシーンがテレビに放映されました。
岡本選手は、その後到着した救急車に乗ることを拒否しています。
意識もうろうとした状態でもまだ「走る!」という意思を表示し続けたとのことです。
最後にはチームスタッフに説得される形で、救急車に乗せられ搬送されましたが
このエピソードには、岡本選手のこのレースにかける想い・覚悟を感じさせられました!
えっ!!!はるみちゃん!!#プリセス駅伝 #岡本春美#脱水症 pic.twitter.com/PPCSbfzo1O
— 76歳OL (@caw534021) 2018年10月21日
波乱尽くし😭😭😭
意識ない中走り、折り返し地点できちんと折り返せずもう一度折り返しやり直して回って少ししたところでダウン😭😭😭
よくここまで頑張りました!!あなたもチームも負けではありません!!#プリンセス駅伝 #三井住友海上 #岡本春美 pic.twitter.com/II9TRyx4Wg— 이 재한 ジェハン 韓国ドラマも好きだけどスポーツは素晴らしいドラマ✨✨✨ (@ADHD_ASD_OTTO) 2018年10月21日
プリンセス駅伝のトラブルをみて感じたこと
岡本選手のフラフラ走行、飯田選手の四つん這いタスキ渡しの2つのトラブルに対して
いま世間では、これを称賛し美談であるとする声があがっている一方で、
両選手を早く止めなかった監督や大会運営者に対する批判の声も少なくない状況かと思います。
私は、映像があまりに衝撃的だったこともあり、選手生命や、人命を脅かすリスクに
恐怖を覚え、とても画面を見ていられませんでした。
(なので私自身、発信はしませんでしたが美談にすべきではないという意見に近かったかもしれません。)
ネットニュースや識者の意見、感想を読んでも、「止めるべき」、「美談にすべきでない」という声の方が
やはり、強くて大きいですよね!
ですが、学生時代に駅伝の選手として活躍した俳優の和田正人さん(39歳)の
選手側の立場としての意見を聞いて、はっ!とさせられる部分がありました。
◎ 和田正人さんのツイート抜粋
選手側の気持ちに立てているからこその的を射た意見。マラソンや駅伝はショーや見世物ではなく、戦いでありレース。苦しい練習や、選手の悩みを間近で触れている人達には、あれを軽はずみに批判できる筈がない。何故、当の選手は諦めずに走り続けるのか?答えはそこにしかない。 #プリンセス駅伝 https://t.co/o6nvuqusIY
— 和田正人 (@daaaaaawaaaaaa) 2018年10月21日
人としての「生き方」の本質に目を向けたい。戦う人間はその本質で行動をしている。自分らしさ。そこを全うする生き方こそ、他の意見に惑わされず真っ直ぐに生きる美しい姿だ。少なくとも彼女らはその瞬間、何よりも自分を命懸けで全うしようとした。そこに誇りがある。とやかく言うのはただの無責任。
— 和田正人 (@daaaaaawaaaaaa) 2018年10月22日
結局、選手本人の襷を繋ぎたいという闘争心が、監督や審判の「止めたい」という想いを上回ったということ。そんな想いで必死に襷を繋いだという事実が、批判や議論によって命懸けで襷を繋いだ当の選手の誇りを、傷つけているんじゃないかな、と。無理してでも襷を繋げなんて誰も言ってないんだから。
— 和田正人 (@daaaaaawaaaaaa) 2018年10月23日
運営や、指導者、視聴者としては、もちろん「止めるべき」という結論になりがちですが
当の選手本人たちの気持ちはどうなんだろうか?と率直に考えさせられました。
スラムダンクを突然思い出した話
選手本人が自分から辞めるとは言わない状況で、運営や監督など周りが
無理やりにでも止めるべきか?
という今回の論争と、和田正人さんのツイートを見て、ふと思い出したのが
井上雄彦先生の高校バスケットボールを題材にした少年漫画の
超名作「スラムダンク」でした!
最終31巻、山王戦で背中を負傷しこれ以上続けたら選手生命に関わることを承知した上で桜木花道本人が、監督の安西先生に言い放ったこのセリフです!
「オヤジの栄光時代はいつだよ… 全日本の時か?オレは………オレは今なんだよ!」
主人公の桜木花道にとっては、仮に選手生命がそこで終わったとしても
貫き通したい、断固たる決意がありました!
辛い練習にも耐え、やっとバスケットの楽しさを覚え、成長も実感してきた中で、
迎えた全国大会の超強豪とぶつかる大舞台で、選手生命を脅かす怪我を負ってしまう
主人公の桜木花道選手。
もちろんチームメンバー、マネージャー全員がそれ以上の出場を止めにかかります!
指導者である安西先生も、
「私は指導者失格です・・・どんどんよくなる君のプレイを見ていたかった」
と、はじめから重大な負傷に気付いていながらも桜木花道選手の活躍に心が躍ってしまい、替えることができなかった懺悔の気持ちも正直に伝え、ここで出場を止めます!
チームメンバー、マネージャー、監督全員からストップの説得を受けることになった
桜木花道選手ですが
当の本人は、周りの意見は聞きもせず「おれは、ここでやめるわけにはいかないんだ!」という
強い意志と覚悟(断固たる決意)を示したセリフですね。
周りの全員が出場を止める中、桜木花道の永遠のライバルとなる流川楓だけは
「出るなら出ろ」
と一言、すべてを理解した上で、他の人たちとは反対に桜木花道の出場を促す言葉をかけたことも
今考えると、とても印象的ですね!
結局、そのまま桜木花道選手は出場を続け、その試合はチームを勝利に導くも、
ケガは予想通り重傷で、桜木花道選手はしばらくバスケットボールができない身体になってしまいました。
それでも本人は施設で前向きにリハビリをしているところが少し描かれたところで、物語は終わりました。
今回のプリンセス駅伝のトラブルよりも、このスラムダンク(特に安西先生の監督責任)の方が否定派が少ないのは、
(私自身、スラムダンクを初めて読んだときは、違和感なくすんなり美談として受け入れてしまっていた記憶がありますが)
桜木花道選手の性格や、この試合に至るまでの過程、断固たる決意と、チームメイト、監督との信頼関係、安西監督の人柄などの
本来は本人たちしか知る由がない背景情報を、1巻から最終31巻までの間に読者が感じることができていたからなのかなと思いました。
この時、もしも桜木花道選手を無理やり止めて、本人の選手生命がのびたとして、
怪我した今より桜木花道は本当に幸せと感じることができるのだろうか?
非常に難しい問題に感じてしまいました・・・
何が一番難しいかと言えば、
『みんな人それぞれ、幸せの価値が異なる』
ということかなと感じます!
選手生命や命をかけてまでも、その一瞬にかけることが自分の人生の幸せだと感じる人もいれば
たとえ、その一瞬にかける気持ち覚悟を、踏みにじるとしても選手の健康を守り、長く競技を続けてもらう方が幸せと感じる人も
それは、いるんだろうなと・・・
極端な話をしてしまえば、私の場合いまは、
子供というのは、自分の命よりも明確に大事なものと言い切れる存在なので、
「自分を犠牲にすれば子供を助けられるという場面で、覚悟を持って行動した際に周囲にその行動を無理やり止められた」
ことを想像してしまうと、その後どんなに
「命より大事なものはないから」、「どうせ助からなかった」、「あそこで行動することは意味がなかった」などなど
何を言われたとしても、私の覚悟を知りもせずに余計なことをされたと思って、まず納得できないと思います・・・
少なくとも、「私を助けてくれてありがとう」と素直に思うことは難しいかもしれません。
つまり、私の人生のプライオリティは「私の命」よりも「子供が元気に幸せに生きてくれること」の方が上ですが
中には、善意によって「子供に何かあった」としても、「私の命」の方が大事だと思ってくれる人もいるわけで、
それは『みんな人それぞれ、幸せの価値が異なる』だけの話で、
どちらが正しい、どちらが間違っている!という話ではないと私は思いました。
「スラムダンク」をまだ見たことない方は是非読んでみてください♪
主人公 桜木花道がバスケットボール人生をかけた、王者山王高校との試合は、
鳥肌なしでは見ることができない程の名作中の名作です!
1巻から読み進めて、桜木花道とその周りの人間の背景情報を理解した上で、最終31巻のトラブルにおける
本人の覚悟、監督である安西先生の決断について、何か感じるものがあればコメントいただけると嬉しいです♪
▼スラムダンクを見てみる▼
ということで、飯田選手、岡本選手がどんな想い、覚悟でこのプリンセス駅伝に望んでいたのか
それを身近な監督、チームメイトがどう感じていたのか、外部の私は当然知る由もないので
賛成も否定もないという結論に至りました。
「選手よりも優先されるべきものはない」という話も
その選手というのは「選手の身体」と「選手の想い」のどちらが優先されるべきなのか?
と言われると、また議論になりそうかと。
『みんな人それぞれ、幸せの価値が異なる』ので
指導者としては「選手の身体」を優先したいですし、
選手本人としては「自分の想い」を優先したい時もあるかもしれません。
賛成も否定もないですが、
今回のトラブルとその後の対応も運営・指導者・選手本人達がちゃんと納得し、前向きに次に進んでもらえたら
応援する側としては、嬉しい限りですね!
▼スラムダンクを見てみる▼